その名は「バンクシー」名前の由来とは?
作品展の帰り道、ふと疑問に思ったのが“彼”の名前の由来。
何故、「バンクシー(Banksy)」と呼ばれるようになったのかを調べてみました!
※【画像引用】と表示されていない写真は、実際に展示会で撮影したものを使用しています。(展示会で撮影の許可を得ています)
『バンクシーって誰?展』について
現在、『バンクシーって誰?展』が、【東京・天王洲】の寺田倉庫G1ビルで
開催されています。
期間は 2021 8.21(土) ≫ 12.5(日) まで。
(↑展示会で額に入って壁に飾られていた作品を撮影したものです!)
私は見に行く際にパンフレットだよりだったので、混雑状況などが分かりませんでしたが、HPには混雑状況が表示されていますので、是非参考までに。
(ちなみに私は現地で迷子になりました。笑)
寺田倉庫は2か所あるので間違えないように注意して下さいね。
ご覧に行く際はこちらをチェック!
「バンクシー(Banksy)」名前の由来
バンクシーが最初にグラフィティ(壁画)をしたのは、1990年代のイギリスでした。
壁に絵をかくのは犯罪のため、匿名で活動しなければなりませんでした。
バンクシーは当時、グラフィティアーティストとして「ロビン・バンクス(Robin Banks)」と名乗っていたそうです。
(↑10万枚制作したとされる偽の10ポンド紙幣で、発行元は「バンクシー・オブ・イングランド」と印刷されている作品)
そして後に、ファーストネームとしていた“バンクス(Banks)”を「バンクシー(Banksy)」と短縮しました。
なので、ファーストネームのもじり(愛称)が名前の由来、ということになりますね。
正体不明の「バンクシー(Banksy)」
芸術テロリストとも呼ばれるバンクシー。
“彼”についてどんなに調べても得られる情報は少ない、というよりほぼ無いに等しい、とさえ感じてしまう。
その中でも唯一わかっていることが一つある。
それは・・・
【イギリス出身の男性】ということ。
生まれた年代や出身地など、資料から予測されたものはありますが、実際のところ“真実”は誰にも分からないままです。
インタビューに関しても電話かメールでの対応に限定する徹底ぶり、だとか。
しかしある時、観光客に作品を描き終えた直後の写真を撮られたそうです。
画像引用:https://media.thisisgallery.com/20189285
ですが、写真に写る男性がバンクシー本人かも未だに分かってはいません。
ただ、この直後にバンクシーのインスタグラムに作品が投稿されたことから「バンクシー本人だったのではないか?」という説も浮上しました。
画像引用:https://www.instagram.com/p/BcXBdS4jcd0/?utm_source=ig_web_copy_link
メインはアーティスト(芸術家)ですが、政治活動家でもあり、映画監督でもあります。
ちなみに…
“あくまでも”の話なので噂の域を出ませんが、「バンクシーではないか?」と言われている人物が数名いますので簡単に紹介しますね。
候補1.ロバート・デル・ナジャ (Robert Del Naja)
候補2.ジェイミー・ヒューレット (Jamie Hewlett)
候補3.ロビン・ガニンガム
以上が候補3名になります。
真実を知りたいような気もしますが、“謎の人物”のままでいて欲しい気もしました。
『バンクシーって誰?展』一部の作品をご紹介
バンクシーが多用する“ネズミ”のモチーフ。
「ストリートアーティストであるバンクシー自身を投影する意味が込められている」と言われているそうです。
右側にあるのは、トップクラスで人気の「Love Rat」
「風船と少女」
初期の作品はロンドンのウォータールー橋など、ロンドンの様々な場所に描かれていたそうですが、現在はどれも残っていないらしいです。
「シュレッター事件」でも有名な作品で、バンクシーが長年描き続けるモチーフの一つです。
「赤い風船に手を伸ばす少女:Girl with Balloon」とも称されていて、この絵は、バンクシーの代表作の一つです。
「花束を投げる男:flower bomber」
バンクシーの作品の中で最も有名なグラフィティと言われています。
バンクシーはイギリスにある安全なアトリエではなく、イスラエルとパレスチナの紛争地帯で、狙撃される危険を冒してこの絵を描いたそうです。
2005年頃に、現地のガソリンスタンドの壁に描かれたもので、高さは5メートルほどに及ぶそうです。
火炎瓶の代わりに花束が描かれているのがとても印象的で、「愛こそが平和をもたらす」というメッセージが読み取れる作品と言えるでしょう。
「世界一長めの悪いホテル:THE WALLED OFF HOTEL」
他の作品が展示されている場所に移動する途中で現れたお猿さん。(笑)
バンクシーが出資した実際にあるホテルの入り口を再現したものです。
2005年頃にパレスチナのベツレヘムの分離壁に風刺画を描いた。
そして、2017年3月20日に分離壁を芸術の場へと変え、ホテルを開業しました。
それが「世界一眺めの悪いホテル」です!
一度行ってみたい!
「狙われた鳩」
この作品はパレスチナ自治区のベツレヘムの壁に描かれています。
そして、鳩は“平和の象徴”と言われています。
しかし、その鳩が防弾チョッキを着て、銃口でロックオンされているところがとても印象的でした。
描かれたのは2007年頃、とのこと。
「子猫:Kitten」
2015年初頭頃に、イスラエルの軍事攻撃を受け、廃墟化したガザ地区の家の壁にバンクシーが描いた作品です。
「地元の人が来て「これはどういう意味だ?」と聞いてきた。私はこう答えた。インターネットの人々は破壊されたガザの廃墟は置き去りにして、子猫の写真ばかりを見ている。だから自分のサイトで悲惨なガザ地区の現状と対照的な陽気な子猫の絵を描き、そのギャップでガザ地区の現状を伝えたかった。」
と、バンクシー本人がWEBサイトで説明しているそうです!
「シリア移民の息子:The Son of a Migrant from Syria」
2015年に起こった“シリア難民危機”の時、フランス・カレーの難民キャンプにこの絵(スティーブ・ジョブズ)を描きました。
「難民は国のお荷物だっていうけれど、ジョブズはシリア難民の息子だぜ。」
そんな声明を発表したそうです。
バンクシーの優しい人柄を感じました。
「Nola(Pea Green&Blue Rain):傘少女」
元々は、2005年の“カトリーナ・ハリケーン”による災害の3年後、現地のストリートで描かれた作品です。
雨から身を守るはずの傘の内側から雨が土砂降りになっているのが印象的ですね。
この作品は、大惨事で機能不全に陥った州や国の不十分な災害対策を批判しているそうです。
また同時に、犠牲者への追悼の表れでもあります。
「レ・ミゼラブル:Les Misérables」
フランス北部にあるカレーの難民キャンプで、警察関係者が催眠ガスなどを使用したことに対する批判を表現するため、2016年ロンドンに描かれた作品です。
催眠ガスに包まれているのは【レ・ミゼラブル】主人公のコゼットです。
ちなみに、左下のQRコードで証拠を示す動画とリンクさせることができるそうです。
(※絵のQRコードはYouTubeにリンクするだけでした。)
「ピアスの少女:Girl with a Piersed Eardrum」
真珠の耳飾り部分は、もともと設置されていた黄色い六角形の警報機。
それを利用して描かれた作品です。
また、有名画家、フェルメールの【真珠の耳飾りの少女】をバンクシーが描いた(パロディ化)したもの。
「?????」
入場して少し歩くと現れたのが「電話ボックス」
後ろにいるの・・・だれっ?!( ゚Д゚) (笑)
ロンドンの街角の古い電話ボックスを囲んでいるのは、盗聴を仕掛けるスパイ(諜報員)、だそうです。
あると年の朝、民家の壁に突如出現したとされているバンクシーの作品の一つです。
こんな風に撮影して、記念にも残せる点がより一層、今回バンクシーの作品を見るにあたって、楽しませてくれる要素ともなりました。
機械があれば是非訪れてみて下さい(^^)/
(ちなみに障害者手帳があれば【無料】です!!)
最後に≫新作について
バンクシーの作品は皮肉めいたものや、ブラックユーモアに溢れたものが多い。
しかし、不思議とそこに、不快感を感じない。
面白いと思ったり、胸を打たれたり、つい笑ってしまったり・・・。
戦地にまで出向いてメッセージ性のある作品を描く勇気も素晴らしい。
展示会を通し、記事を書き上げる上で、
バンクシーの「優しさや思いやりの心」に触れることが出来たと思いました。
(コロナ禍で豪快にくしゃみをするおばあちゃん:2020年12月10日未明、
バンクシーの故郷と言われているブリストルに登場した壁画)
2003年からInstagramを利用しているバンクシーですが、
新作の発表は主にInstagram上で行っているそうです。
是非チェックしてみて下さい♪
END